『40歳からの崖っぷち求職術』

プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®
砂山 擴三郎 著

【はじめに】
サラリーマンにとって当たり前のように思われていた「企業社会の終身雇用や年功序列制」の崩壊が叫ばれて久しい。

60歳定年は今や昔、65歳−人によっては70歳まで働く(働かざるを得ない)ことが普通になりつつある。

さらには「雇用流動化」の波がヒタヒタと押し寄せ、「一社懸命」ではなく「一生数社」の時代に突入していることも周知の事実であろう。

我われ中高年は、生きていくための「糧」と「甲斐」を求める「働く」という行為が、大きくかつ急速に変化しつつあることを身をもって感じた世代である。

そして、好むと好まざるとに関わらず、一人一人がその変化への対応を迫られているのだ。

本書をご覧になられているあなたは、今どういう立場にいるのだろうか、おそらくもう離職したか、在職中でも退職を考えておられるはずだ。

いずれにしても「求職活動」という、人生でもそう何回もない大変な仕事に直面し、挑戦しようとしているのだろう。

どんな仕事もそうだが、このシゴトにも「知識・ノウハウ・テクニック」が必要不可欠である。

特に右往左往しがちな「初めての転職組」ほどなおさらそうだといえるだろう。

中学時代に国語で習った兼好法師の「徒然草」に「先達はなおあらまほきき事なり」という一節があった。

「なんとかなるさ、当って砕けろ」方式も結構であるが、早くよい結果を得るためには、その道の練達の人から手ほどきを受けることが遠回りに見えても最良の方法であることは誰しも認めるところである。

特に「求職活動」において成功者が口をそろえて強調しているのは「良書を繰り返し読んで、自分のものとした上で活動をスタートする」ことが重要だということだ。「学ぶ」とは禅で「まねる」ことを指すという。

ぜひ本書を読んでドンドンまねていただきたい。

本書は「求職活動」での最重要課題である「求人情報の探し方」に焦点を当てている。

まず「求職活動を始めるにあたって必須の準備事項」に触れた上で、求人情報の探し方を体系的に網羅した「10+αの方法」を理解してもらい、「それをどう使っていくのか、どう活動を進めていけばよいのか」も合わせて知っていただこうと思う。

すべてにおいて、筆者が過去十数年の求職指導の中で編み出した効果的なメソッドと経験をふんだんに盛り込んである。

短時間で段階的に理解していただけるよう万全の態勢をとったつもりだ。求職者の方が読めば、すぐに「実践でき」かつ「効果を上げ得る」ように、特に以下の点に注意した。

・事例をふんだんに盛り込み、できるだけ具体的に叙述・わかりやすく直接的な言い方をする

・かゆいところに手が届く構成と内容抽象論や直接役に立たない「かくあるべし」というような理想論的内容は極力カットしている。

また、対象読者として想定しているのは、主に左記のような方々である。

・大都市圏近郊に在住・40歳以上のホワイトカラー

・ヘッドハンティング対象となるような特異な才能やキャリア・資格などもたない「普通」のキャリアの方

・年収1500万円以上を狙わない方とはいえ、もちろん地方在住者や若年層、優れたキャリアをもった方のお役に立つノウハウもたくさん紹介させていただいた。

本書には、「転職・再就職」というゴールに向かって一直線に駆け抜けるために必要な「知識・ノウハウ・テクニック」がギッシリ詰め込まれている。文字通り最強にして最良の求職マニュアルであることを自信をもって保証したい。

本書を師とし、友として最大限活用したあなたは、必ずや早期に喜びの声を上げられることだろう。

そのためには、読んで「わかった」だけで終わらせず、書かれたことをすぐに実践することが重要である。

実践し、そして失敗を味わってみること。

その積み重ねの先に成功が見えてくるのだ。

「普通の人」は、特別なキャリアもなければ特別なこともできない。

しかし、誰でもできる普通のことでも、人が2〜3回しかやらないところで10回やってみることで「特別」にすることができる。

そのために、本書は「誰でもできる普通の方法」を丁寧に述べた。

後は実践あるのみ、である。皆さまの成功をお祈りしたい。

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